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コンセントから給電し、永遠に動くタイプの盗聴器

その盗聴器の「タイプ」はどのようなものでしょうか。基本的に盗聴器は誰かが「聴く」ということが成立しなければ意味のないものです。ただし、「聴く」ためには物理的な制約がいくつも生じます。

その盗聴器が「ただ録音するだけ」というものであれば、それらの機器で録音した音声を聴くためには「そのもの」を回収する必要があります。つまり仕掛けて終わりではないということです。そして、「録音」するためにはある程度その機器のなかに保存領域が備わっている必要があるものですが、どれだけ容量があったとしても1週間も録音し続けることが精一杯なのではないでしょうか。それらは「盗聴器」として世の中に流通しているわけではなく、「ICレコーダー」という名目で販売されていることがほとんどでしょう。それらの機器を「どう使うのか」ということは「人による」ということになります。

ただ、「仕掛けていちいち回収する」ということが必要なのであれば、それは仕掛けた本人にとっては「リスク」でしかありません。さらに録音した音の「すべて」を聴くということもナンセンスなことと言えるでしょう。3日間録音したとして、それをすべて再生するためにはまた3日間かかるのです。もちろん、モノによっては「音がすれば録音を開始し、ある程度無音であれば録音を停止する」などというものもあるでしょう。ですが、そのようなタイフのレコーダーであっても、そこで人が生活しているのであれば、それらの「音のすべて」を収録していると、やはり録音データは膨大です。何か目的があって、スポット的に盗聴を行ったのであれば、それらの録音データを聴くでしょうが、そうではない場合、ただの愉快目的の場合、あまりにも非効率です。そしてまた「仕掛ける」ためにリスクを負うのです。仕掛ける際、そして回収する際、それぞれリスクが伴うはずです。

そのようなことを解消するのが一度仕掛けたら半永久的に動くタイプの盗聴器であり、コンセントから給電するタイプのものです。それらは録音機能があるのではなく、マイクによって集音した音を電波で発信していることになります。ですが、それを聴くためにはその電波が受信できる距離まで接近する必要があるでしょう。「接近」すること自体がリスクですが、その物件に侵入して仕掛けたり回収したりするよりはずっと安全です。もちろん、その電波が受信できる場所にいなければ盗聴の音声を聴くことはできないのですが、対象の生活パターンなどがわかっていれば、効果的に付近に身をひそめることすら行うでしょう。

その動機はストーキングなどの目的です。実害があるわけではなく、とりあえず「聴く」だけで満足するというタイプの行為です。そのような人にとっては「近くまで出張る」ということ自体は何も苦になりません。通りかかる人に怪しまれなければいいだけです。そして、対象がどのような生活を送っているのか、どのような交友関係があるのか、調べることで満足しているのです。いわゆる変質者です。そのような相手に対しては、確実に法による裁き、ペナルティを与えることができます。逆手にとると、盗聴器があるなどということは想像もしていなくても、近隣にいつも同じ怪しい人物が長時間居座っているという場合、まずは「疑う」ということが大切でしょう。

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